圏外でも、通知が届くように。(バージョン 8)
開発日誌の 3 本目です。
バージョン 8(2026 年 9 月 16 日)のことを書きます。この版は、電波の届かないところを通しで見直した回になりました。
圏外でも、通知が届くように
イベントの仕事では、電波の悪い現場で 3 週間近く過ごすことがあります。山の中だったり、建物の中だったり、理由はいろいろです。
このアプリは前から、通信できないあいだに作った予定や直した予定を端末に貯めておいて、電波が戻ったときにまとめて送るようになっていました。それ自体は動いていました。
問題は通知のほうでした。通知は「この時刻に鳴らして」と Android に預けておくのですが、その予約を作るときに「Google から取れた予定」しか見ていませんでした。圏外でしたことは、まだ Google に送れていません。つまり、こうなります。
- 圏外で作った予定には、通知が付かない
- 圏外で時刻を直した予定は、直す前の時刻で鳴る
- 圏外で消した予定は、消したのに鳴る
3 つとも直しました。送れていない変更も見込んで予約するようにしたので、圏外で作った予定にもその場で通知が付き、直した時刻で鳴り、消した予定は鳴りません。送れたあとは、そのまま本物の予定の通知に切り替わります。
なぜ、ここだけ取り残されていたか
今回は、操作の順番を変えながら通しで確かめていきました。見つかった問題は、ほとんどが「オフラインの側だけ取り残されている」形でした。
理由ははっきりしています。オンラインの道は毎日通るので、おかしいところがあれば自分で気づいて直っていきます。圏外でしか通らない道は、誰も通らないまま残ります。
同じ形で、前の版から残っていたものも直しました。オフラインで消した予定の通知が鳴り続けていたのがそれです。消した予定は送り直すまで Google 側に残っているので、次に取り直したときに「まだある予定」と見なされていました。オンラインで消したときだけ、ちゃんと予約を外していたわけです。
送れていない変更があるときに、サインアウトの前にお伝えするようにもしました。サインアウトは、まだ送れていない変更もまとめて消します。それまでの確認画面には「Googleカレンダー側の予定が消えることはありません」としか書いておらず、何も失わずに済むように読めてしまいました。
「いつ直したんだっけ」を辿れるようにした
お知らせの画面を、「お知らせ」と「履歴」の 2 つのタブに分けました。
「履歴」には自分がしたことも残ります。予定を作った・直した・消した、サインインした、カレンダーを隠した、色を変えた、設定を変えた(何をどう変えたかも出ます)、背景画像を入れ替えた——そういう記録です。
分けたのには理由があります。自分の操作まで「お知らせ」に混ぜると、予定を作るたびにアカウントのアイコンへ点が付いて、本当に気づいてほしい知らせが埋もれます。件数の上限も別々に数えているので、自分の操作がいくら増えても、見逃したくないお知らせが押し出されることはありません。
濃さのつまみのように少しずつ動かしたときは、1 行にまとまります(最後の値が残ります)。きりのいい数字に寄せようとして「29% → 31% → 28% → 30%」と何度も触ることがあるので、そのたびに 1 行積まれると、ほかの記録が押し出されてしまいます。
もう手元に無い記録には、印を付ける
記録は消さずに残しています。いつ何をしたかを辿るためのものだからです。ただ、いま開けるものと、そうでないものが見分けられませんでした。そこで印を付けました。
- サインアウトより前の予定 … サインアウト済みの予定
- 消えたカレンダーの予定 … 削除済みのカレンダーの予定
どちらも行の右下に小さく赤で出て、予定の名前の帯が少しグレー寄りになります。全部グレーにはしません。どのカレンダーの予定だったかは色が唯一の手がかりなので、そこまで消すと手がかりごと無くなります。
来年の予定へ、12 回スワイプしないで行く
月・週・日は横にスワイプしてめくります。近くを見るぶんにはこれでいいのですが、来年の予定を見たいときに 12 回めくるのは現実的ではありません。
かといって、上のバーにボタンは足せません。文字を「大」にすると 1 画面に入る幅が 3 分の 2 になるので、ここは横幅の余裕がいちばん無いところです。
そこで左上の年月そのものを押せるようにしました。場所を 1 ドットも増やさずに済みます。押すと年と月が並ぶので、選べばそこへ一度に飛びます。週表示なら、その月にかかっている週が「9/13(日) 〜 9/19(土)」の形で並びます。押せることが分かるように、見出しの右に小さな「▾」だけ出しています。
週を「第 38 週」とは数えていません。紙のカレンダーに出ていない数え方なので、自分の行きたい週がどれなのか分からないからです。
予定を開くと、その期間に撮った写真も出る
1 本目に書いた「その日に撮った写真」を、予定の詳細画面にも出しました。検索で見つけた予定を開いたときに、そのまま写真も確かめられます。
どの写真がその予定のものかは、アプリには分かりません。だから期間で切って並べているだけで、関係のない写真も混ざります。終日の予定ならその日ぶん、時間を決めた予定なら開始から終了までです。1 枚も無ければ、この段そのものが出ません。
新しいバージョンをお知らせするようにした
新しいバージョンが出たら、アプリの中の「お知らせ」に 1 行出るようにしました。その行を押すと Google Play のページが開くので、そのまま更新できます。
この印だけは、実際に更新するまで消えません。ほかのお知らせは画面を開いた時点で既読になりますが、これは見ただけでは用が済んでいないからです(見たあとに「あとで」と思って、そのまま忘れます)。更新すると、次に開いたときに自動で消えます。
同じバージョンについて 2 度は出しません。「あとで」と思った人に、開くたび同じ行が増えるのは邪魔なだけです。
非表示のカレンダーを鳴らすかどうか
「表示するカレンダー」でチェックを外したカレンダーについて、通知を出すかどうかを選べるようにしました。メニューの「通知」の中にあります。
はじめの状態は ON(=今までどおり鳴ります)にしてあります。OFF を既定にすると、更新しただけで、それまで届いていた通知が黙って消えます。余計に鳴るのは目に見えるので自分で切れますが、鳴らないことには気づけません。予定に遅れて初めて分かります。迷ったら知らせる側に倒す、というのはこのアプリ全体の決まりにしています。
これから
紙(PDF)に出すところは、バージョン 8 でもまだ工事中のままです。紙の並びを決めきれていないので、メニューには「出力(工事中)」と出ます。費用を予定に書き込むところは、今までどおり使えます。
公開の日を決めているのは、いまのところクローズドテストの人数です。急いで集める気はないので、地道に声をかけて増やしていきます。

